アウトバーン基準

みなさんこんにちはMINI神戸東灘やましたです。日中はすっかり初夏の陽気で日向では汗ばむ陽気ですね、朝晩はまだまだ冷える日もあるので健康管理にはご注意下さい。

さて本日はMINIの見えない敵との戦いに備えた部分に注目してみたいと思います。MINIは2002年よりBMWが設計、製造を行っていますがBMWのおひざ元ドイツにはアウトバーンという速度無制限のフリーウェイが存在します。時速200kmオーバーも当たり前、そんな環境を前提に設計、開発されています。

日本の高速道路では現在MAX時速120kmなので次元が違う速度域ですね。この速度域での使用を前提に安全面では勿論ですがある部分に拘り、開発されています。

それが空力、高速巡航時の空気抵抗という難敵をどうかわすか、そして味方につけるか様々な工夫がなされています。空気抵抗は時速160kmを超えると空気の壁が発生して非常に大きな反力になります、その壁に如何に立ち向かえるかが勝負になります。

まずは一つ目、以前のブログでもご紹介しましたがMINI CLUBMANの装備されているエアカーテン、前輪の前から空気を取り入れ、フェンダー後部のスリットから排出する事で前輪の外側に空気のカーテンを作ります。こうする事で前輪付近に発生する乱気流を少なくして空気抵抗を減らしています。

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また正面から見てフロントタイヤ部分には小さなスポイラーが装備されています。この小さなパーツでも効果は大きく前輪にかかる空気抵抗を減らす事に役立っています。

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お次はMINI ハッチバックに装備されたCピラーカバーの突起、写真では見えにくいですが羽根状の突起があります。こちらはサイドから流れてきた空気がバックドア側に回り込み、空気の渦が出来てしまうのを減少させる働きがあります。ルーフスポイラーも同じ働きがありますがルーフからとサイドから、どちらからも空気の流れを整える工夫がされています。

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最後に見えない部分にも工夫がされています。床下です、レーシングマシンでは採用されているフラットフロアです、MINIではこんな感じでカバーリングにより出来るだけ凹凸を少なくしています。

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このフラットフロアの効果は空気の流れを味方につける効果があります。平らな紙を机の上に少し浮かしておいて息を吹くと紙がデスクに吸い寄せられる。この効果がボディーにも発生し、フラットフロアにする事でスピードが上がるにつれ車両を道路に押し付ける力が生まれます。これが敵を味方につけるフラットフロアの効果です。

まだまだ細かい所でも時速160kmの壁に挑む工夫がなされています。そんな過酷な走行を前提に開発、熟成されたMINI、走る、曲がる、止まる、すべての指標を高い次元でクリアしています。現在32時間モニターも実施中ですので是非この機会にMINIでの高速クルージングをお楽しみ下さい。

本日もお付き合い頂き、ありがとうございました!次週日曜日はゴールデンウィーク真っ只中、次週またお会いしましょう!

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