こんにちは
最近、日頃の登山と共に地質・岩石に関して興味が出てきている
MINI湘南のセールスコンサルタントの新井です。
バタバタしており、8月のブログを書くのがだいぶ遅くなりましたが、せっかく書き溜めているので
今月8月のMINI湘南こだわりコーヒーをご紹介したいと思います。笑
今回のコーヒーは、いつものブログの内容と違って「志」について、農園の生産者の「想い」について書きたいと思います。
二度にわたるコーヒー生産者を苦しませた「コーヒー危機」からの復興を目指して。
高品質なコーヒーの生産もさることながら、文化・コミュニティを尊重する持続可能なコーヒー作りを大切にする農園者の「想い」をご紹介します。
■メキシコ チャンフル農園 スターマヤ
今回のコーヒーは、
メキシコの東部、グアテマラとの国境パヴェンクルにほど近い森林地域に位置するチャンフル農園のコーヒーです。
標高1,100m〜1,600mの豊かな自然環境に囲まれ、土壌や気候条件にも恵まれた古くよりコーヒー生産の名産地として知られた地域。
19世紀末ごろから本格的にコーヒー生産が開始され、中でもソコヌスコ地域はメキシコの農産業を支える名産地として知られるようになっております。
一方で人里離れたこの地域は、政府を中心とした農業支援が必須なエリアでもあり、
特に1980年後半〜90年初め、2000年代初頭の
「コーヒー危機」
による相場の大暴落はこの地域に暮らす小規模生産農家に大きな打撃を与え、持続可能な農産業の育成や労働・生活環境の向上が
重要なテーマとなっている地域でもあります。
■ コーヒー生産者を悲惨な状況に突き落とした「コーヒー危機」
先ほど、記述した「コーヒー危機」は、
コーヒーの国際価格が1989年以降に経験した2度の相場の大暴落・低迷期のことです。
第一次コーヒー危機は、
1989年、国際コーヒー協定の経済条項の停止によって、輸出量の制限がなくなり、各国の在庫が一斉に市場に放出したことで起きた国際コーヒー相場の暴落。
第二次コーヒー危機は、
2000年代初頭に起こった、新興生産国ベトナムの台頭とブラジルの大増産による供給過剰が相場暴落のきっかけとなりました。
これらによって、きわめて悲惨な状態に突き落とされたのが世界各国のコーヒー生産農家の方たちでした。
例えば、コーヒー価格の低迷により収入が減少した結果、親が子どもを学校に通わせる費用を負担できなくなり、子供が学校に行けなくなるという事例が、中米やアフリカで続出しました。
今回のチャンフル農園も例外ではないです。
また、賃金が収穫量に応じて出来高払いで払われるという地域では、農業労働者が、少しでも収入を増やすために、普段は学校に通う子どもたちを学校に通わせずにコーヒー収穫に駆り出すという事態が発生し、児童の退学率が増加したところもありました。
それでも、仕事があるだけでもまだ良い方で、中米ではコーヒー収穫労働者のうち50万人もが仕事を失ったといいます。
さらにコーヒー栽培では生きていけないとして、特に男性が農村部を離れ都市部に出稼ぎに行き、女性と子どもが農村部に残された結果、家族や地域コミュニティが崩壊するケースも、各地で発生しました。
このように、1989年〜1990年初め・2000年代初頭にコーヒー価格の暴落・低迷による失業・貧困・破産という悲劇が、世界各国で起こったのです。
■文化・コミュニティを尊重したコーヒーづくり
そんな中で、当時コーヒーやココアなどの輸出業をしてきた現在のオーナーであるエドゥアルド・アステベ氏が、農園を蘇らそうと2011年に着手したのが
このチャンフル農園です。
彼は、150年に亘ってコーヒービジネスの一端を担ってきた会社に生まれ育ち、幼いころからカッピングルームの掃除や事務を手伝いながら育ってきました。
自身が扱うコーヒー産業がこのままでは危ないと、2000年の相場暴落を目の当たりにして行動を起こしたといいます。
そのため、彼は4つのビジョンの下で、この地域のコーヒー産業の復興を目指しました。
1)コミュニティと共に:農園・コミュニティに暮らす人々の生活を脅かすことなく尊厳のある生活を目指します。その為に学校や診療所を建設。バランスの取れた食事を提供する栄養プログラムも実施しています。
2)子供たちの保護:子供たちは学校に通い、農場でもパティオでも決して働くことはできません。
3)持続可能性:農園の30%は自然保護のエリアとして、水資源や森林保護に準じます。農園の拡張・植林をする為に、木を切る事を良しとしません。
4)伝統の尊重:我々はコーヒー生産の地域に暮らします。コーヒーは我々の生活の一部であり、生き方・伝統の1つです。コーヒーの生産に関わる全てのプロセスに重きを置きます。
こうしたビジョンの下で、専門家チームを作り、農法や生産品種、高品質なコーヒーの生産に対して情熱を燃やし取り組んできました。
特に、さび病の経験から、木の選定や農法だけにこだわらず、スターマヤやマルセレーサなど近年開発された品質や病耐性・収量に優れた品種の導入に大きな効果をもたらしました。
エドゥアルド氏は、彼の農園のコーヒーによってこの地域の偉大なコーヒーが再び評価される為に、人生をコーヒーに捧げ、この農園に彼の全てを注いでいるのです。
■メキシコ チャンフル農園 スターマヤ
以上、生産者の「想い」を書き連ねましたが、実際にこのコーヒーを飲んでみると、
最初の口当たりはライトでスッキリと飲みやすく、後に苦味とも言える香りがほのかに余韻として残る。
とても美味しいコーヒーです。
特におススメはアイスコーヒー。
水で薄めず、ロックで飲むアイスコーヒーをご提供します。
アイスなのにダイレクトにコーヒーの美味しさを味わえる風味豊かなアイスコーヒー。
生産者の「想い」を傍らに
是非、MINI湘南で美味しいコーヒーをご賞味くださいませ。
皆様のご来店心よりお待ちしております。
以上、
MINI湘南セールスコンサルタントの新井でした。