こんにちは。
秋田市内からはすっかり雪が無くなり、春の日差しが降り注ぐ日も増えてきました。
それでも、今日は薄曇り、風も冷たいです。
まだ3月中旬ですものね、本格的な春はもう少し先です。
さて、先日あるお客さまから「DCTってなに?」というご質問を受けましたので、まだご存知でない方のためにも少しご説明をさせていただきたいと思います。
現在発売されているMINI 3ドア・5ドア・コンバーチブルのガソリンモデル(JCW除く)に搭載されているオートマチック車(AT)を「DCT」と呼んでいます。
DCTとは「デュアル・クラッチ・トランスミッション」の略で、ギアが2系統ありそれぞれにクラッチがあることから、「ツインクラッチ式」と呼ばれることもあります。
MINIのDCTは7段のギアボックスなのですが、2つあるクラッチの片方が奇数段(1・3・5・7)を受け持ち、もう片方が偶数段(2・4・6)を担当します。
停止状態から発進するとまず1速からスタートします。この時、次に入る予定になっている2速ギアはすでに噛み合っている状態で、待機していることになります。この時点で2速側のギアはまだエンジンとは接続されていませんので、実際はまだ1速の状態のままです。
スピードが上がって2速に入る領域になると、1速のクラッチが離れ2速のクラッチに切り替わります。そしてその次に入る3速のギアが、また噛み合った状態で準備に入ります。
このように、次のギア、次のギアを専用クラッチを使って2系統の変速機構を交互に切り替えながら変速していくという仕組みをDCTと呼んでいます。
構造的なクラッチは内蔵されているものの、もちろん運転席にはクラッチペダルはなく、従来のAT車同様にクラッチ操作のいらないイージードライブを可能としています。
この機構を搭載するメリットとしては、シフトアップ時の効率が従来のトルクコンバーター式のATに比べて大変優れているため、加速性能、燃費性能、環境性能のすべての面において優位とされています。
その効率の良さは、マニュアルミッションを上回るほどで、実際にカタログ値で燃費を比較しても、同モデル同士であればMT車よりDCT車の方が燃費がいい表示になっています。
また、DCTも大別すると「乾式クラッチ式」と、「湿式クラッチ式」に分けられます。
「乾式クラッチ式」は構造が比較的シンプルでコスト的に有利とされていますが、MINIでは後者の「湿式クラッチ式」を使っており、シフトショックが少なく滑らかな変速を可能としています。
何だか説明がうまくなくてよく伝えられていないかもしれませんが、このような複雑な機構を搭載していながら、何の予備知識がなくても、フツーのAT車としてフツーに運転することができるのが、スゴイところでもあります。
ぜひ、MINI秋田でDCT搭載モデルをご試乗いただき、最新のテクノロジーをご体感してみてください。
皆さまのご来店をお待ちしております。